pa-gumi’s blog

税理士事務所勤務12年。かゆいところに手を届けたい。

税理士事務所で働く!絶対必要な資格は1つ&役に立つ3つの情報&面接の時に確認する1つの事

税理士事務所で働きたいと思っている人へ。
どんな資格が必要で、実際、税理士事務所ってどんなところなの?
どんな仕事をしているの?って思っていませんか。
税理士事務所で長年働いている私から、知っている情報や知っていたら役に立つ情報ををお伝えしたいと思います。


ーーもくじーー
①税理士事務所で働くために必要な資格
②税理士事務所ってどんなところ?
③税理士事務所の仕事
④知っていると役に立つ3つの事 
 ・税理士には4種類の人がいる 
 ・仕事スタイルには2種類ある(これ大事) 
 ・絶対「1人全部担当型」がいい
⑤就職する前に面接で聞くこと1つ


①税理士事務所で働くために必要な資格


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絶対必要な資格は言うまでもなく日商簿記検定2級」です。
3級では歯が立ちません。2級がないと無理です。(男性は特に)
女性なら仕事内容によっては3級程度でもいい事務所があるかもしれません。


でもバリバリで働きたいなら絶対2級が必要です。
私は社会人になって、資格の専門学校に行き資格を取りました。
まず3級(合格) → 2級(合格) → 1級(受ける前に結婚・出産) → 今に至るデス。


今すぐにでも税理士事務所で働きたい人は「日商簿記検定2級」合格のためにまずは頑張る事です。


②税理士事務所ってどんなところ?

ひとことで言うと、「冷た~い感じ」「クールな感じ」「静か~な感じ」です。←ひとことではない(^^;)
もくもくと電卓を打ち、パソコンにデータを入力し、法律を読み・・・
おしゃれなBGMなんてかかりません。


あとこの業界はプライドが高い人が結構多いです。
税理士先生を含めです(笑)


事務所内は殺風景なかんじの所が多いです。書類があちらこちらにたくさんあって
おしゃれなオフィスっていうかんじではないです。


③知っていると役に立つ3つの事

長年働いて気付いたこと&初めて知った事があります。

・税理士には4種類の人がいる
・仕事スタイルは2種類ある(これ大事)
・絶対1人担当型がいい



・税理士には4種類の人がいる

税理士になるには試験を受けて合格し税理士登録をしないといけません。と思っていました。でも実際は税理士試験免除というシステムがあるんです。私はこれを知りませんでした。


税理士になる方法は以下の4つです。

①税理士試験に合格した者であること
②税理士試験を免除された者であること
③弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
公認会計士公認会計士となる資格を有する者を含む。)

(注)公認会計士は、公認会計士法第16条第1項に規定する実務補習団体等が実施する研修のうち、財務省令で定める税法に関する研修を修了した公認会計士となります(平成29年4月1日施行)

②の税理士試験を免除された者であることについては、日本税理会連合会の「税理士の資格取得」に載っていました。

【税理士試験免除制度】
税理士試験には、免除制度が設けられています。主な制度は以下のとおりです。

・学位による免除
 修士又は博士の学位を授与された者は、試験の一部が免除されます。

国税従事者における免除
 10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者は、税法に属する科目が免除されます。
 23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者は、会計学に属する科目が免除されます。


何か言いたいのかというと・・・。私の勤めている税理士事務所の税理士先生は「わしは税法をもってない」と昔言われていました。その時はよく意味が分からなかったのですが、これを知ってえ~って思ったんです。


うちの先生は昔、税務署にお勤めされていました。なので「10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者は、税法に属する科目が免除されます。」に該当するんだ!と知りました。だから税法の資格を持っていないんだと知りました。


だからかぁ。法人税法に弱いんです。消費税法にも弱いんです。
今更どうにもなりませんが、5科目努力して税理士試験に合格した先生のもとで働きたかったな思うんです。



・仕事スタイルには2種類ある(これ大事)

これは「仕事内容分担型」「1人全部担当型」です。


「仕事内容分担型」は、外回り担当・会計監査担当・会計ソフト入力担当・決算書類作成担当のように、それぞれの仕事内容ごとに担当者が割り振りされているパターンです。


「1人全部担当型」は、1人にいくつかの法人・個人のお客様を割り振りし、1人で全部をやりこなします。
帳簿を取りにいき、会計監査をし、会計ソフトに入力し、決算書類も全部自分で作り上げます。


・絶対「1人全部担当型」がいい

どちらがいいかというと、人それぞれ性格があるのでなんとも言えませんが私は絶対「1人全部担当型」がいいです。
理由は、1つの法人又は個人事業主の方の帳簿の内容を全部しっかり把握できる。
1年間の間に法人の方にはどんな申告があるか、個人事業主の方にはどんな申告があるかを全部知ることができるからです。


「仕事内容分担型」では、外回り担当は帳簿を取りに行き、返しに行くことが主な仕事です。帳簿を返しに行ったときに、少し財務諸表の説明をしますが会社の帳簿の内容をそこまで把握はできません。


会計監査担当は、帳簿の誤りがないか確認するのが主な仕事です。会計ソフトにどう入力したらどんな資料ができるのかを知ることはできません。


会計ソフト入力担当は「これを入力してくだい」と渡された仕訳帳をもくもくと入力するだけです。この作業がいい方は「日商簿記検定3級」でもなんとかやれると思います。


決算書類作成担当は、書類を作りあげるだけです。会社の社長さんとお話する機会はありません。


「1人全部担当型」はこれらをすべて自分でするのです。これが一番勉強になります。
会社の事業内容を把握できるし、仕訳の勉強にもなります。会計ソフトの使い方もマスターできるし、決算書類の作成も全部自分でできるようになります。そして会社のトップである社長と対等にお話ができるのです。


こんな魅力的なことはないと思います。黒字経営をしていらっしゃる社長との会話は勉強になるんです。
こんな考え方をしているのか~とか、こんな方と交流があるのか~とか、こんなお店に行ってるのか~とか、従業員の事をこう思っているのか~とか。
いろんなことを吸収できるのです。普通の会社の事務員ではなかなか経験できない事だと思います。


⑤就職する前に面接で聞くこと1つ

求職情報だけでは「仕事内容分担型」を採用している税理士事務所なのか「1人全部担当型」を採用している税理士事務所なのかはわかりません。面接で必ず聞くことをお勧めします。

私はこれを知らずに就職しました。たまたま「1人全部担当型」の税理士事務所だったのでラッキーでした。「仕事内容分担型」の税理士事務所に就職した知人は「今、自分が入力している仕訳にどのような意味があるのか分からない。帳簿の流れが把握できない」と言っていました。


せっかく税理士事務所に就職するなら「1人全部担当型」のところに就職した方が本当に税務に関して勉強になります。1年間の流れがよくわかります。何月にどんな申告があるのかが本当によく理解できるんです。この申告のためにこの処理をするんだなって理解が深まるんです。
税理士を目指している方は特に「1人全部担当型」の税理士事務所をおすすめします。


就職してしまって後悔するのはもったいないです。
面接のときにぜひ聞いてみてくださいね!