pa-gumi’s blog

税理士事務所勤務12年。かゆいところに手を届けたい。

【法人】税務調査の流れと確認される資料 (平成30年8月)

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税務調査の時期がやってきました。

うちの税理士事務所にも電話がかかってき始めています。

既に9月2件の税務調査が決定しました!!

担当の事務員はハラハラドキドキです・・・

今回は税務調査の流れと、どんなものをチェックされるのかを知っている限り

書こうかなと思います(^-^)



①挨拶から始まる 

 当たり前ですが、まずは税務調査官との名刺交換から始まります。

 午前中は、雑談?世間話もします。

 でも、その雑談からその会社の内容や日々の業務の流れをを知ろうと

 探りを入れた会話をされるそうです。

 「瞳の奥を覗いてくるみたいで、本当に嫌!!」

 とお客様はおっしゃってました。 ← やましい事があると余計に・・・

 なので、いらない事をペラペラ喋らないように(笑)

 あとは、その会社についていろいろと聞き取りをされます。
 (H30.9.3 税務調査に立ち会ってきました)

 
 ・役員は何人いるか

 ・従業員は何人いるか

 ・パート・アルバイトは何人いるか
 
 ・外注先の締め日はいつか

 ・外注先への支払日はいつか

 ・どういった仕事内容か

 などを聞かれ社長がお答えになりました。


②現金チェック

 調査に入る前に、たいていは現金チェックをします。

 調査前日の現金出納帳の残高と、現金有り高が合っているかをチェックします。

 なので、調査前日までの現金出納帳の作成帳簿の金額と合った現金の準備

 必要です。
 

③確認される主な書類

 税務調査官が確認したい主な書類は、

  • 売上に係る見積書・請求書
  • 売上に係る領収書
  • 仕入・外注費等の請求書
  • 従業員の業務日報(かなりチェックします)
  • 棚卸表(未成工事支出金・原材料 等)
  • パソコン

  • 名刺ファイル

  • クレジットカードのご利用明細書


 以上、このような書類などです。


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④どんな事を確認するの?


上記の書類についてどのような事を確認されるのでしょうか?

  • 売上に係る見積書・請求書・・・見積だけで売上に計上されていない場合は

                 本当に売上にならなかったのかどうかを

                  確認します。

  • 売上に係る領収書・・・領収書に記載された内容と、売上に計上されている

              内容が合っているかどうかを確認します。

  • 仕入・外注費等の請求書・・・仕入の請求書には仕入以外のものが含まれて

                 いないかどうかを確認します。

                 例えば、1つ10万円以上する会社の資産になる

                 ものを一緒に購入していなかどうか。

                 外注費の請求書では、本当に外注費なのか

                 どうかを確認します。人件費に該当するもの

                はないかどうか。

  • 従業員の業務日報・・・決算期をまたいだ仕事があったかどうか確認しま

              す。もしあれば、未成工事支出金・仕掛品等

              正しく計上されているかどうかを確認します。

  • 棚卸表・・・正しく計上されているかどうか確認します。仕入の請求書と

         照らし合わせて、決算月の月末に仕入れたもので棚卸資産

         への計上が漏れているものがないかどうかを確認します。

  • パソコン・・・パソコンに請求書や見積書を 作成した後はあるのに

         売上に計上されていないものがあるかどうかを

         確認します。データを消しても無駄ですよ。

  • 名刺ファイル・・・どのような方と付き合いがあるのか、取引があるのかを

            確認します。税務署の方はいろんな会社を知っていま

            す!「へぇ、ここの会社と取引があるんですね」と

            言われ、名刺で悪行がばれたケースもあるんです!!

            事前に名刺の整理をお忘れなく。


  • クレジットカードのご利用明細書・・・何を購入しているのかを確認しま

                    す。無くしたと言っても無駄です。

                    連絡を取り再発行の手続きをされま

                    す。

                    

⑤気になる相手先が法人の場合


税務調査を進めていく中で、気になる得意先が出てきた場合、相手が法人ならば

相手先へ直接連絡をとり確認事項を聞き出すこともあります。

直接出向いていって、請求書・領収書を確認されます。資料をコピーして持って

帰り、それをつきつけられた事もあります。なので悪い事はバレるのです。



どうでしたか?初めての税務調査の場合はいろいろと気になるし、ソワソワするし・・・

ですが、聞かれた質問だけに的確にお答えする。出してくださいと言われた資料は

素直に出す。見られたらまずい書類は処分しておく。

日頃から正しい処理を心掛ける。何もなければ、税金を徴収されずに税務調査も

終わるのです。

税務調査官に取って食われる(笑)訳ではないので、気を楽にして調査に立ち会って

くださいね!